移動コストの相対評価
むかしむかし、村上春樹がエッセイの中で、こんなことよーなことを書いていた。
「グリーン車やタクシーを頻繁に使っても、マイカーを持つことに比べれば、ちっとも贅沢なんかじゃない」
短距離でもグリーン車やタクシーを使うことは、絶対的な評価だと贅沢。
しかし、移動にかける生涯総コストを考えると、マイカーを持つ方が圧倒的に出費は多い。
「休日に必死にベンツを磨いているおっさんを見ると、そりゃないぜと思う」
みたいなことも書いていた。
そんなことを10代の頃に読んでしまったので、俺の人生の中ではだいたいそーゆーのが教科書になっている。
仕事でもそうだけど、ヒト・モノ・カネが動くときに、目先の出費金額の大小だけを考えると、だいたい人がハッピーにはなれない。まぁ、中小企業の社長だけはハッピーかも知らんが、経済を停滞させていると、巡り巡って自社の受注業務を減らすことにも繋がるわけだし。
とゆーのが、今回の旅行で空港から自宅までタクシーを使ったことの根拠となったりもする。
コスト比較)
うちから、よめとふたりで最寄り空港まで移動する場合。金額はふたり分。
・最安プラン
最寄り駅まで徒歩、電車を乗り継いで空港まで、乗り継ぎ回数は1回
1,000円ちょい
・ちょい楽プラン
最寄りバスターミナルまでタクシー、空港行きリムジンバスで空港まで、乗り継ぎ回数は1回
2,500円弱
・いちばん楽プラン
フルにタクシー
6,000円弱(空港行き定額タクシーというのもあるらしい)
若い頃なら、最安一択だったろう。
重いバック提げて階段登り降りとかしても別に苦ではなかったし、むしろタクシーの中で運転手に話しかけられる方がつらかったかも知らん。
今なら、玄関前から空港までフルにタクシーが一番いいな、と思う。
行きはバスにしたのだけど、帰りはフルにタクシーにしてみて、実感した。
キャリーバッグがどこかに引っかかるような事もないし、駅前でタクシー待ちしたり、居なくて探したり、ワンメーターで雑な運転されたりするよーな事もない。
人数が3~4人になってくるとコスト負担も軽くなるし、子供が一緒であれば、もう明らかにタクシー一択でしょう。
特に個人タクシーで車両がハイブリッドクラウンだったりするとなお良い。
荷物の積み下ろしもかわりにやってくれるし、玄関前まで移動してくれるし、「格安航空も機体整備は全日空がやっているから安かろう悪かろうではない。ただ、整備士の雇用形態次第では将来どうなるかは分からない(らしい)」とか「北海道に移住するときは、まず3年間はマンションに住んで、北海道の作法を覚えてから、一戸建てにしないと、雪かきの仕方も分からないから暮らせない」みたいな情報も得られる(場合がある)。
今思ったが、今回乗った個人タクシーの名刺か何かもらっておけばよかったな…。レシートだけでも残っていればいいが。(少なくとも家計簿に取り込んだやつは残っているはずだが)
何かと最後の詰めが甘い俺だった。
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